たまたまマストドンのtoot見てて気になったんだけど,「Web業界」という響き.
僕もWebSigのモデレータに長らく参加していて,つくづく思ったんだけど,一言にWeb業界と言っても,そのポインタの先にあるクラスタって,全然違うのよね.
・Web受託業界
コーポレートサイト系
フリーランス系
Flash界隈(昔は)
広告系
SI系
・Webサービス系 (メディアとか)
・広告系
・ゲーム系
・スタートアップ / ベンチャー系(投資ルールで動いてる業界)
・スマホアプリ
・フィンテック系
・ブロックチェーン系
・EC系
・ISP・キャリア系
・インフラ系(L7以下,学術系)
ぶっちゃけ雑な分類ですが,他にもAI業界とかVR業界とかもっとあると思います.
これら僕が見ている限り「割と全部が違う業界」です.
業界が違うということは,業界をまたぐ転職の場合は,それ相応の専門知識が求められたりします.
だから,これら一つを指し示して「Web業界」と表現するのは主語が大きい.
要はインターネットはインフラであって,特別な業種が専有するものではないわけですね.それ故に人のタイプや資金調達のカタチや目指すところもそれぞれ違って良い.
これに役割としての,エンジニアやディレクターやIAなどでレイヤー化されたり.
もちろんエンジニアは技術を接点として,業界を超えてくっついたりするわけですが.githubで業務フローは事実上の標準化がなされていたりしますしね.
で,問題はマストドンなんですが,今,マストドンが流行っている界隈って,「オタク系」か「オッサン系」かなって思っています.
いきなり分類にないカテゴリを出してきて何事?と思われるかもしれないけど,要するに今盛り上がってるのは「趣味クラスタ」ですね.
そういう意味で趣味クラスタとしてオタクの居場所をビジネスとして作ってきた,pixiv社やドワンゴ社がマストドンをやっているのは非常に納得の行く流れなわけです.
それに対し,スタートアップ界隈はこのブームに乗っていません.
むしろ冷ややかに見ていて,多分これは失敗するだろうと思っていると思います.
確かにセカンドライフ再びは十分ありえますしね.
(参考:セカンドライフのポテンシャルについて WebSig会議のセカンドライフの会,2007年5月だって!)
僕は昔から,一箇所のクラスタにどっぷり浸かるタイプではなくて,いくつかのクラスタに半歩ずつ足を踏み込めるタイプなのですが(反面,どこにもコミットしてないし,故にあんまり専門性もない),そういう視野からすると,マストドンのムーブメントが「Web系」全体が注目してるだなんて口が裂けても言えないなぁとは思ったりするわけです.
ということを,別に今回に限らずたまに思うことがあったので,この機会に書いてみたかったりして.
ということで,マストドンもtwitterみたいに盛り上がるといいですねー.
歴史を紐解くと,やっぱりtwitterが盛り上がったのは,ビジネス的な可能性を模索したってのは無視できなくて,広告,マーケクラスタが興味を持ったからってのもありますよね.
それこそ,湯川さんが2007年6月に「爆発するソーシャルメディア」ってイベントをやった時にセミッターってニコ動ライクなツイッターサービスで協力して,会場で挨拶させていただいた人達は,完全に広告/マーケクラスタだったもんなー.ただ,まだツイッターはあくまでもおまけであって,イベントの主役はセカンドライフでした.湯川さんがイベント直前にツイッターを初めて,イベントの添え物として,僕が作ったセミッターを採用してくださったのです.あれのスピード感も速かった.2007年6月って,モバツイリリースして2ヶ月経ってないですからね.この頃は,KNN神田さんが司会やってたブログTVとか言う番組に,ドリキンさんとテレビ出たりしてね.(今と役者変わってねー)
それにしても,どうもマストドンの時間の流れが早すぎるのが気になっていて,あっという間に消費されないといいなぁ.もう流行語大賞かよ,みたいな流れにもなってたりして.年末かっ!
2007年当時のようにオモロイ取り組みが出てくるといいなー.ノスタルジーじゃなくて,新しいカタチのね.
twitterは,あらゆる情報を飲み込む「グローバル感」が強みだったから,あれで良かったってのは改めて考えるとあるかもね.そう考えるとマストドンは違うアプローチじゃないとダメなんだろうなー.
と,雑多過ぎる文章を書いて寝る.
と,朝になったら丁度.
清水さんに言及いただいた.この記事と完全に呼応するような話.
でも,僕はちゃんとインスタンス立てて実験してて,清水さん側ですぜ(笑)